オフィスの感染予防対策を追求する。ある国立大学の最新の調査にがっかり。東京 |
現在のところCDC(アメリカ厚生省疾病管理予防センター)より出された『歯科医療における感染管理のためのガイドライン』が最新のものである。だからオフィスの感染予防対策はこれを追求する。
感染予防対策は治療の品質に比例する。<br clear=all>
これを防ぐ最大の効果のある方法はラバーダム防湿法に他ならない。いくら滅菌してます。パッキングしていますと語っても、ほとんどの歯科治療に生じるこの飛沫のよる汚染は防げないのである。
一本の歯を守る目的以外に周囲の環境の汚染を防ぐ役割もあるのである。
<br clear=all> 【当オフィスの標準的感染予防策マニフェスト】
昨今、針やメス、チューブ類の使いまわし、未滅菌器具の使用でC型肝炎などの感染事故(事件?)が後を立たない。なくならない。
ある国立大学の最新の調査報告がある。
正直驚いてしまった。
一般の方々は現実は受け止め治療を受けなければならないということだろう。しかし、一般の方には分かる術はない。
この報告では世界では当たり前の標準感染予防策を行なっている歯科医院の受診は難しいことを示唆している。標準的感染予防策にはコストがかかるからだ。
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<b>【切削機器の滅菌】</b>
残念ながらここには正解がない。タービンやエンジンは滅菌すること以外あり得ません。(国立大学の調査レベルにはがっかりです。本当のことは公表できないのでしょう。)<br clear=all><span style="color:rgb(255,0,0);">消毒と滅菌を混在させているということは、滅菌を行なっている歯科医院は本当に少なかったのだろう。医療は未だ閉鎖されている証明でもある。歯科医療の警告と示唆出来る。</span>
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タービンやエンジンは全て滅菌。ホースやスイッチ類もカバーしている。
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<b>【マスク】
</b>マスクは患者様毎に取り替える。同時並列15分診療では確かに不可能かも…。当オフィスは『患者様ごとの交換』です。
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日常臨床で、エックス線撮影装置も当然ラッピングである。レントゲンフィルム、口腔内、そしてレントゲン装置…ベタベタ触る医療機器の代表だろう。<br clear=all> ドクターの聖域であるレントゲンスイッチもカバー。患者様毎に交換である。
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<b>【チェアー、ユニット】</b>
『患者様毎に清掃・消毒』すべきでしょう。切削器具から唾液や汚染物が飛散しているからです。スイッチやチューブなど必要部分は使い捨てラッピングや使い捨てカバーで覆うことも必要です。
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<b>【器具】</b>
全て滅菌が原則でしょう。
当オフィスはすべて滅菌、できないものはディスポーザブル、必要に応じてその方専用のものとしています。他人に使用したものを消毒して使い回ししません。あらゆるものを滅菌していないことで有名なK県の大規模有名歯科医院の例もある。
<br clear=all> <span style="color:rgb(255,0,0);">消毒とは細菌がわずかに残っているかも知れない状態。
滅菌とはすべての細菌が死滅した状態。</span>
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日本の滅菌規格ではゆるすぎです。
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<b>【術衣】
</b>当オフィスは使い捨て術衣を用いています。術衣はたくさんの汚染物質が飛沫するからです。 <br clear=all>
<b>【手袋1】
</b>患者さまごとに交換。または15分後とに交換。やむを得ず個室を離れる場合はその場で破棄し入室時に新品へ交換。
<a href="http://iritani.exblog.jp/5855311" target="_blank">2006.6.9 丸の内デンタルオフィス雇われ院長時代のブログ</a>
新人歯科医師時代よりバイト先歯科医院では、滅菌システムを今と変わらぬ水準にスタッフを意識改革させるのが日課であった。メス刃の消毒使い回し、未滅菌基本器具の使いまわし、浸麻カートリッジの使いまわし、たくさんの不清潔な現場は常に悩みの種だった。手袋の枚数制限…。
今は感染予防対策は自分のオフィスなのでしたい放題である。 <br clear=all>
ライトの持ち手もラッピングを行なう。もちろん患者様毎の交換である。 <br clear=all>
<b>【手袋2】</b>
手袋はすべての治療に使います。
常識すぎることと思っていましたが…。
深刻です。
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マイクロスコープも調整のために触る部分は全てビニールカバー、スイッチのノブも滅菌出来る物で対応。もちろん患者様毎に交換。
術衣もディスポーザブル(使い捨て)を使用。
<br clear=all> 【ラバーダム防湿法】
どんなにパッキングしています。滅菌していますと主張しようが、歯科治療に於いては『ラバーダム防湿法』を行なわなければそれは茶番にすぎないと考える。唾液や血液が遠くまで飛散するからである。
歯科治療に於ける標準感染予防策に第一選択に必須なのは『ラバーダム防湿法』である。
080531