ポジショニング 顕微鏡マイクロスコープVS 肉眼・ルーペ(拡大鏡)歯科治療の比較検討 東京職人歯医者 |
こんなことをしたいのであろう。
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アドバイスするとすれば顕微鏡を使ってはみたが未だに時代にそぐわない12時直立不動姿勢で診療を行おうとして結局使えず高い顕微鏡を埃まみれにしてしまう者もいるだろう。曲芸のようなミラーテクニックを用いることに固執し過ぎ顕微鏡の性能を十分に発揮出来ずに応用がきかない顕微鏡治療は根管治療以外は無理だろう。
根治以外の治療にも使い続け、それに耐えれば3年頑張れば使えるかもしれない。全ての患者で、全ての治療、全ての過程、カット無しの全ての治療記録動画を保存してやっと使えるレベルになるだろう。学会認定医は誰でも腕がなくても、実際には臨床では使っていなくとも称号は買えるが、高いスキルは選ばれし歯科医師にしか得られないのである。
顕微鏡は儲かりそうという理由で患者を釣ろうとしているだけの歯科医師には顕微鏡治療は無理である。本気でなければこのブログは読んでも出来ないだろう。
肉眼や拡大鏡では何も見えない。その状態での歯科治療はほとんど感覚的に行われているだろう。
顕微鏡マイクロスコープを手に入れたならば出来ることをやれるように修練せねばならない。全ての治療で顕微鏡歯科治療が出来るようになれば桁外れの無限大の可能性を見いだすだろう。知識が伴えば桁外れの治療精度で各診療科の専門性は無意味と化する。しかし顕微鏡歯科治療を習得し使いこなせるまでには難しいしかなりの時間を要する。導入してもルーペと併用とか、確認程度の自己満足や趣味でしか用いていなとか、コストに見合わないから自費だけとか、使いもしないで保険でやっている振り出来ますヨの客寄せパンダで使っていては宝の持ち腐れである。
全ての患者でほぼ全ての治療でマイクロスコープをフルタイムに覗きながらのフルタイムダイレクトワーキングビューで顕微鏡歯科治療を出来る環境にあったので幸いであった。
機動性の高いマイクロスコープ顕微鏡を使いこなるようになればルーペ(拡大鏡)を使う理由は全く無くなるだろう。ルーペ(拡大鏡)での治療は体に負担がかかり、故に精度が落ち、そして見えないからである。
歯をあらゆる方向から観察しなければならないという口腔内という環境でマイクロスコープ顕微鏡歯科治療を行う者しか見ることが出来ない左側上顎第二大臼歯口蓋側遠心(左上の一番奥歯の奥内側)の↓マイクロスコープダイレクトビューでの歯肉溝内の観察である。(一目盛りは1ミリ)
もちろん肉眼やルーペ(拡大鏡)では診ることは不可能である。その視野では治療に支障があるということになる。
プラークや歯肉溝内から出る滲出液、毛細血管の様子が観察できる。口腔内は頬や唇に囲まれ真っ暗である。歯の大きさは10ミリ前後である。歯科治療は時には0.1ミリ前後の精度で治療が行われる。
長い間、歯科治療は肉眼での治療を行ってきた。肉眼での治療は暗い口腔内の小さな歯がほとんど見えてない。肉眼でのほとんどの歯科治療はおおよその場所を確認するだけで精一杯であり指先での感覚で治療をしてきたのである。
歯科治療においてはルーペ(拡大鏡)でも肉眼よりは少しはましという程度であった。しかし見ることが出来る方向は肉眼と同じである。頭部に固定されたルーペ(拡大鏡)での治療は肉眼治療同様に曲芸サーカス雑技団のようである。
【ダイレクトビュー(直視治療)における マイクロスコープ vs 曲芸のようなルーペ(拡大鏡)歯科治療】
←左側が顕微鏡マイクロスコープワーキングダイレクトビューポジションである。アームは体幹の役割を担い首より動く機動性のあるマイクロスコープ顕微鏡を使えば頭部や首はリラックスした状態で治療が出来る。鏡筒が固定されているので患者の頭の方向も調整しやすく自由度がさらに大きくなる。今まで見ることが出来なかった部位が容易に見えるようになったのである。
→右側が同軸光源つきルーペ(拡大鏡)でのポジショニングである。立位での曲芸のように覗きこまなけければ左側上顎第二大臼歯口蓋側は見えない。しかも顕微鏡マイクロスコープの最低倍率程度の低倍率視野も狭い。
足の先から頭まで全身の筋肉を使い曲芸状態で頭を固定しウルトラC治療をしなければならない。
体幹と頭頸部の機動性は顕微鏡に委ね体はリラックスした状態で治療をするか、曲芸雑技団ウルトラCの機動性を身につけ全身の筋肉を緊張させながらルーペ(拡大鏡)治療をするかの違いである。どちらが指先で行う治療に集中できるかは明らかであろう。
ちなみに顕微鏡マイクロスコープであるが21.3倍(←左画像)と3.4倍(→右画像)の画像である。歯科治療ではルーペは2~4倍が一般的である。もちろんレンズ性能も顕微鏡が比較にならないくらい高性能である。顕微鏡とルーペでは情報量と治療精度が桁外れに違ってくる。(↓クリック拡大)
【顕微鏡ダイレクトビュー vs ルーペ(拡大鏡)ミラービュー】
マイクロスコープでのダイレクトビュー治療は機動性ある顕微鏡だけが成し得る最大の利点である。人間の首と体幹より可動性があるという利点を活かし術者より患者の頭部を乗り越えることが出来ることにある。術者の頭はこっちにあるのに向こうから固定された顕微鏡の鏡筒により歯を診て見ながら歯を治療できるのである。全身の筋肉を緊張させることなく両手でしっかり精密に治療も出来る。
かたやルーペによるミラーテクニックは治療器具を持つ右手以外の全身の筋肉を緊張させ固定しなければならない。治療のほとんどはルーペの位置(頭)を患者の口の上まで持っていかなければならないので頭頸部周囲の筋肉に不可もかかるだろう。特にミラーを持つ左手、ルーペが固定さてている頭は動かすことが出来ない。それに反し右手は治療をするために動かさなければならずなおかつミラー像で行わなければならない。もちろんミラーとルーペの併用は見える範囲も限られる。それがルーペ歯科治療は低倍率の上に曲芸化し治療を難しくしているのである。
【顕微鏡ミラービュー vs ルーペ(拡大鏡)ミラービュー】
顕微鏡で機動性がない機種を持つ者または機動性があっても不慣れな者はミラービューでの治療が主体になるだろう。もちろんダイレクトビューよりは精度がかなり落ちてしまう。
しかしルーペ(拡大鏡)によるミラーテクニックと比べては遥かに取り扱いは楽である。左手のミラーの取り扱いは顕微鏡や拡大鏡とも同じで左腕と左手の筋肉を緊張させ固定しなければならないが、顕微鏡歯科治療の場合は顕微鏡の鏡筒が首と頭の役割を担い固定されるので術者の首と頭はリラックス出来る状態でありその点はルーペより楽であろう。
しかし顕微鏡と比べてしまうと肉眼とさして変わらない低拡大率のルーペは治療には全く使えないことは顕微鏡治療を長い時間使えている歯科医師であれば容易に理解できるだろう。
機動性のある顕微鏡を使いこなし、全体を見るときは肉眼を併用する。
東京マイクロスコープ顕微鏡歯科治療
チームイリタニコンセプト
2009.10.24